天皇賞(春)は、京都競馬場の芝3,200メートルを舞台に争われる伝統のGI競走です。「春天(はるてん)」の愛称で親しまれ、スタミナだけでなく、折り合い、ペース配分、騎手の判断力が勝敗を左右します。2026年10月時点で直近10開催となる2017~2026年の結果を振り返ると、上位人気馬の安定感が目立つ一方、2着には人気薄の馬が飛び込む年もありました。
2026年5月3日の第173回天皇賞(春)では、1番人気のクロワデュノールが優勝。12番人気のヴェルテンベルクが2着に入り、3連単は7万630円となりました。過去の勝ち馬、騎手、着順、人気別成績、配当・払戻金、枠順別の傾向を整理し、次回の予想に生かせるポイントまで解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 過去10年の勝ち馬:2017~2026年の優勝馬を、騎手・単勝人気・2~3着馬・3連単払戻金とともに一覧化。
- 人気別の傾向:10開催の勝ち馬はすべて3番人気以内。ただし、2026年には12番人気馬が2着に入り、穴馬の見極めも欠かせない。
- 予想のポイント:京都芝3,200メートルへの適性、長距離重賞での実績、折り合い、展開を総合的に評価する。
【年別一覧】天皇賞(春)過去10年の結果・歴代優勝馬・騎手・配当
まずは、2017年から2026年までの天皇賞(春)のレース結果を一覧で確認しましょう。以下の表では、各年の1~3着馬、優勝騎手、優勝馬の単勝人気、3連単の払戻金をまとめています。払戻金はJRAの確定結果に基づく、100円あたりの金額です。
| 年 | 1着馬・騎手・人気 | 2着馬 | 3着馬 | 3連単払戻金 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年 | クロワデュノール/北村友一/1番人気 | ヴェルテンベルク | アドマイヤテラ | 70,630円 |
| 2025年 | ヘデントール/D.レーン/1番人気 | ビザンチンドリーム | ショウナンラプンタ | 22,360円 |
| 2024年 | テーオーロイヤル/菱田裕二/1番人気 | ブローザホーン | ディープボンド | 23,960円 |
| 2023年 | ジャスティンパレス/C.ルメール/2番人気 | ディープボンド | シルヴァーソニック | 65,060円 |
| 2022年 | タイトルホルダー/横山和生/2番人気 | ディープボンド | テーオーロイヤル | 6,970円 |
| 2021年 | ワールドプレミア/福永祐一/3番人気 | ディープボンド | カレンブーケドール | 11,490円 |
| 2020年 | フィエールマン/C.ルメール/1番人気 | スティッフェリオ | ミッキースワロー | 55,200円 |
| 2019年 | フィエールマン/C.ルメール/1番人気 | グローリーヴェイズ | パフォーマプロミス | 49,110円 |
| 2018年 | レインボーライン/岩田康誠/2番人気 | シュヴァルグラン | クリンチャー | 11,650円 |
| 2017年 | キタサンブラック/武豊/1番人気 | シュヴァルグラン | サトノダイヤモンド | 3,780円 |
出典:JRA「天皇賞(春)」各年の公式レース結果。2026年はクロワデュノールが3分13秒7で優勝し、2着のヴェルテンベルクとはハナ差でした。2025年はヘデントール、2024年はテーオーロイヤルが勝利しています。
【人気別成績】過去10年の勝ち馬はすべて3番人気以内
過去10開催で最も目立つ傾向は、優勝馬が上位人気に集中していることです。2017~2026年の勝ち馬を単勝人気別に集計すると、1番人気が6勝、2番人気が3勝、3番人気が1勝。10頭すべてが3番人気以内でした。
この数字は、天皇賞(春)では実績や能力を評価された馬が勝ち切りやすいことを示しています。3,200メートルという長距離では、単純な瞬発力だけでなく、長時間にわたって脚を使う能力や、レース中に無駄なエネルギーを消費しない安定性も問われます。実績馬が人気を集める背景には、こうした適性を事前に評価しやすい面があります。
ただし、勝ち馬が堅いからといって、馬券全体も常に堅いわけではありません。2020年は11番人気のスティッフェリオが2着に入り、2026年には12番人気のヴェルテンベルクが2着に食い込みました。勝ち馬を当てることと、2着・3着まで正確に予測することは別の問題です。
2026年の3連単は70,630円で、2017~2025年の最高額だった2023年の65,060円を上回りました。過去の傾向だけを見て「春天は必ず低配当」と判断するのは危険です。軸馬の信頼度を重視しながらも、相手候補には人気だけで評価を落とされている長距離適性馬を残す考え方が有効です。
【枠順別成績】京都競馬場の芝3,200メートルで重視したいポイント
天皇賞(春)の舞台となる京都競馬場の芝3,200メートルは、外回りコースを使用する長距離戦です。スタート直後の位置取りだけでなく、道中での折り合い、2周目の勝負どころでの進出、最後の直線での持続力が重要になります。
枠順については、JRAが2026年の開催前に公表した過去10年のデータ分析が参考になります。同分析における枠番別成績は、京都競馬場で行われた2016~2020年、2023~2025年の計8開催を対象としています。4枠は3着以内率37.5%と比較的良好でしたが、内枠と外枠の間に極端な偏りは見られないという結果でした。
この集計には注意点があります。2021年と2022年は京都競馬場の整備に伴い、天皇賞(春)が阪神競馬場で行われました。コース形態が異なる開催を、京都の枠順傾向と単純に同一視することはできません。
また、2026年は4枠のクロワデュノールが勝ち、8枠のヴェルテンベルクが2着、2枠のアドマイヤテラが3着に入りました。内外の幅広い枠から上位馬が出た結果です。枠順は予想材料の一つですが、枠だけで有力馬を消すよりも、スタート後に無理なく位置を取れるか、道中で折り合えるかを確認する方が実戦的です。
【歴代優勝馬と騎手】連覇の記録と長距離適性が示すもの
歴代優勝馬一覧を振り返ると、同じ馬が連続して勝つ例が目を引きます。2017年のキタサンブラック、2019年と2020年のフィエールマンがその代表です。いずれも、長距離戦で必要な能力を一度示しただけでなく、翌年も高い水準で発揮した点が共通しています。
騎手の面では、フィエールマンを2019年、2020年と連覇に導いたC.ルメール騎手の実績が際立ちます。2022年は横山和生騎手がタイトルホルダーを逃げ切り勝ちに導き、2024年は菱田裕二騎手がテーオーロイヤルでGI初制覇。2026年には北村友一騎手がクロワデュノールで初めて天皇賞(春)を制しました。
勝ち方にも違いがあります。タイトルホルダーは2022年に主導権を握り、後続を7馬身離して圧勝しました。一方、2026年のクロワデュノールは中団付近から進出し、最後はヴェルテンベルクとの接戦を制しています。長距離戦では逃げ馬が有利、差し馬が有利と決めつけるより、馬自身の脚質と、その馬が無理なく能力を発揮できる展開を考える必要があります。
前走の内容も重要な判断材料です。JRAが2026年の開催前に公表した2016~2025年の分析では、過去10年の3着以内馬30頭のうち23頭が前走で国内GIIに出走していました。そのうち14頭は阪神大賞典を経由しており、同レースの勝ち馬は天皇賞(春)で3勝、2着2回、3着2回という成績でした。
もっとも、前走GII組だけを狙えばよいわけではありません。2025年のヘデントールはダイヤモンドステークスを勝って参戦し、2026年のクロワデュノールは大阪杯を制した後に春の盾を獲得しました。長距離重賞での実績は有力な手掛かりですが、別路線の実力馬を機械的に除外しないことも大切です。
【レース傾向と攻略法】春天の予想で確認したい4つの基準
過去10年の結果から予想に生かしたいのは、人気順をそのまま買い目に置き換えることではありません。長距離戦で能力を発揮できるかを軸に、次の4点を確認しましょう。
1.芝3,000メートル級の実績を確認する
菊花賞、阪神大賞典、ダイヤモンドステークスなど、長距離戦での実績はスタミナを見極める手掛かりになります。ただし、距離実績だけでなく、どのようなペースで走り、直線でどれだけ脚を使えたかまで確認することが重要です。
2.前走の着順だけで評価しない
前走で勝っていなくても、相手関係や展開によっては評価を上げられる馬がいます。反対に、前走を勝っていても、今回は距離が大幅に延びるなど条件が変わる場合は慎重な判断が必要です。着順、走破内容、距離適性を組み合わせて評価しましょう。
3.折り合いと位置取りを重視する
3,200メートルでは、道中で力み続けると終盤に余力を失いやすくなります。逃げ・先行馬は無理なくペースを作れるか、差し・追い込み馬は勝負どころで置かれずに進出できるかが判断材料です。騎手の長距離戦での判断力も、馬の能力を引き出す要素になります。
4.人気馬を軸にしても相手は固定しすぎない
2017~2026年の勝ち馬はすべて3番人気以内でした。この傾向を重視するなら、軸馬は上位人気から選び、相手には長距離実績や前走内容を評価した馬を加える方法が考えられます。一方で、2026年のように2着へ12番人気馬が入るケースもあります。人気薄を無条件に切るのではなく、好走する根拠があるかを見極めましょう。
なお、過去10年の数字は次回の結果を保証するものではありません。馬場状態、出走馬の構成、当日の展開が変われば、同じ傾向が再現されるとは限りません。データは候補を絞る材料として使い、最終的には個々の馬の状態と適性を優先することが、無理のない予想につながります。
【天皇賞春過去10年】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:天皇賞(春)の過去10年の勝ち馬は誰ですか?
A1:2017年から2026年までの優勝馬は、キタサンブラック、レインボーライン、フィエールマン、フィエールマン、ワールドプレミア、タイトルホルダー、ジャスティンパレス、テーオーロイヤル、ヘデントール、クロワデュノールです。
Q2:天皇賞(春)は1番人気が強いレースですか?
A2:2017~2026年の10開催では、1番人気が6勝し、2番人気が3勝、3番人気が1勝でした。勝ち馬はすべて3番人気以内です。ただし、2026年には12番人気馬が2着に入っており、相手候補まで人気上位だけに限定すると高配当を逃す可能性があります。
Q3:天皇賞(春)は内枠と外枠のどちらが有利ですか?
A3:JRAの開催前データ分析では、京都競馬場で行われた過去8開催の枠番別成績に極端な内外差は見られませんでした。枠順だけで判断するのではなく、スタート後の位置取り、折り合い、馬の脚質、当日の馬場状態を合わせて評価することが大切です。
まとめ:【プロの結論】過去10年のデータを予想に生かす判断基準
天皇賞(春)の過去10年を振り返ると、勝ち馬は上位人気に集中している一方、2着には人気薄が入ることもあり、配当には年ごとの差が見られます。2026年は1番人気のクロワデュノールが勝利したものの、12番人気のヴェルテンベルクが2着に入り、3連単は7万630円となりました。
予想で優先したいのは、人気順や枠順だけではなく、長距離適性、前走の内容、折り合い、展開への対応力です。京都競馬場の芝3,200メートルという特殊な条件では、過去の実績が参考になる一方、馬場や出走馬の構成によってレースの形は変わります。
次回の天皇賞(春)でも、まず上位人気馬の信頼度を検討し、次に長距離重賞での実績や展開面から相手候補を選ぶ。そのうえで、人気薄にも好走の根拠があるかを確認することが、過去10年のデータを実際の予想に生かすための基本方針です。2026年の最新結果を基準に、次の春天でも数字とレース内容の両方を照らし合わせていきましょう。 (出典: 天皇 賞 春 過去 10 年(Yahoo!ニュース))