2026年FIFAワールドカップ準々決勝で実現したアルゼンチン代表対スイス代表の一戦は、延長戦までもつれる激闘となった。現地時間7月11日、カンザスシティで行われた試合は、アレクシス・マック・アリスターの先制点、ダン・エンドイェの同点ゴール、そしてフリアン・アルバレスとラウタロ・マルティネスの延長戦での連続得点により、アルゼンチンが3-1で勝利。準決勝進出を決めた。日本時間では7月12日の開催にあたる。FIFA公式の試合レポートでも、両チームが延長戦まで争った末にアルゼンチンが勝ち上がったことが報告されている。
試合の流れを大きく変えたのは、後半の同点ゴール直後に起きたスイス代表ブレール・エンボロの退場判定だった。アルゼンチンは数的優位を得たものの、90分では勝負を決められず、延長戦でようやく2得点を挙げた。さらに試合後には、退場判定に関するVAR運用について国際サッカー評議会(IFAB)が問題点を指摘している。得点の時系列だけでなく、判定が試合に与えた影響まで振り返ることで、この一戦の全体像が見えてくる。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 試合結果:2026年W杯準々決勝はアルゼンチン代表がスイス代表に延長戦の末、3-1で勝利。
- 得点者と時間:マック・アリスターが10分、エンドイェが67分、アルバレスが112分、ラウタロ・マルティネスが120分+1分に得点。
- 勝敗の分岐点:72分のエンボロ退場でスイスが数的不利に。後日、IFABはこの退場につながったVAR運用が競技規則上適切ではなかったと説明した。
【試合結果】アルゼンチン代表が3-1で勝利、延長戦で決着した準々決勝
アルゼンチン代表とスイス代表が対戦したのは、2026年FIFAワールドカップの準々決勝。会場は米国カンザスシティのGEHA Field at Arrowhead Stadiumで、観客数は69,045人と記録された。リオネル・スカローニ監督率いるアルゼンチンは、リオネル・メッシを中心に攻撃を組み立て、スイスはグラニト・ジャカらを軸に組織的な守備と素早い攻撃を狙った。
試合は10分にアルゼンチンが先制したものの、後半67分にスイスが追いつき、1-1のまま終盤へ突入。さらに72分にはエンボロが2枚目のイエローカードで退場となり、スイスは残り時間を10人で戦うことになった。それでもスイスは90分間を1-1でしのぎ、勝敗は延長戦に持ち越された。
延長後半にアルバレスが勝ち越しゴールを決め、最後はラウタロ・マルティネスが追加点。アルゼンチンは3-1で勝利し、イングランドとの準決勝へ進出した。試合の公式記録では、マック・アリスター、アルバレス、ラウタロ・マルティネスがアルゼンチンの得点者として、エンドイェがスイスの得点者として記載されている。
【試合経過を時系列で整理】先制点から延長戦の決勝点まで
アルゼンチン対スイスの試合経過を理解するうえで重要なのは、前半の先制、後半の同点、退場による戦況の変化、そして延長戦での決着という4つの局面だ。以下に主要な出来事を時系列でまとめた。
| 時間 | 出来事 | 試合への影響 |
|---|---|---|
| 10分 | アレクシス・マック・アリスターがヘディングで先制 | メッシのCKからアルゼンチンが1-0とリード |
| 44分 | ブレール・エンボロにイエローカード | 後半の退場判定につながる警告を受ける |
| 前半終了 | アルゼンチンが1-0でリード | スイスは追いつくために攻撃を強める必要が生じる |
| 67分 | ダン・エンドイェが同点ゴール | スイスが1-1とし、試合を振り出しに戻す |
| 72分 | エンボロが2枚目のイエローカードで退場 | スイスは10人となり、数的不利での戦いを強いられる |
| 90分終了 | スコアは1-1のまま | アルゼンチンは数的優位を生かし切れず、延長戦へ |
| 112分 | フリアン・アルバレスが勝ち越しゴール | アルゼンチンが2-1とし、勝利に大きく近づく |
| 120分+1分 | ラウタロ・マルティネスが追加点 | 3-1となり、アルゼンチンの勝利が決定的に |
得点時間と試合結果は、FIFA公式の試合レポートおよびJリーグ公式の試合データに基づく。記録上、アルゼンチンは90分以内に勝ち切れなかったものの、延長戦の112分と120分+1分に得点を重ね、最終的に2点差で勝利した。
試合の流れを追う際には、スコアだけでなく、得点と退場の間隔にも注目したい。スイスは67分に同点ゴールを挙げて勢いをつかんだ直後、72分にエンボロを失った。試合の均衡が崩れたのは確かだが、スイスはその後も守備を維持し、延長戦まで勝負を持ち込んでいる。
【得点者とゴールの詳細】マック・アリスター、エンドイェ、アルバレス、ラウタロの4得点
10分:アレクシス・マック・アリスターの先制点
試合を動かしたのは、アルゼンチンのMFマック・アリスターだった。メッシのコーナーキックに反応し、相手選手に囲まれながらもヘディングでゴールを決めた。身長差のある相手に競り勝って生まれた得点で、アルゼンチンは早い時間帯にリードを手にした。
このゴールは、メッシのキック精度と、セットプレーでゴール前に入り込むマック・アリスターの動きがかみ合った場面だった。スイスはその後も決定的なチャンスをうかがったが、前半を無得点で終えた。
67分:ダン・エンドイェの同点ゴール
後半に入ると、スイスは徐々に攻撃の圧力を高めた。67分、リカルド・ロドリゲスのアシストからエンドイェがゴールを決め、スコアは1-1に。前半にリードを許していたスイスにとって、試合の流れを引き戻す重要な一撃となった。
FIFAの試合レポートによると、エンドイェはそれ以前にもゴールを脅かす場面を作っていた。同点ゴールは単発の偶然というより、後半に攻撃が機能し始めたことを示す得点だった。その直後に退場判定が起きたため、スイスがつかみかけた勢いを維持できるかどうかが大きな焦点になった。
112分:フリアン・アルバレスが延長戦で勝ち越し
延長後半の112分、アルゼンチンはついに均衡を破った。途中出場のホセ・マヌエル・ロペスがアシストを記録し、アルバレスがゴールを決めて2-1。ゴール前での短い連係から生まれた得点で、スイスが耐え続けていた守備を崩した。
アルバレスのゴールは、単に1点を追加しただけではない。スイスが10人で守備を続けるなか、延長戦で失点を避けるために積み重ねてきた負担が、決定的な局面で表れた。アルゼンチンはこの勝ち越しによって試合の主導権を握り直した。
120分+1分:ラウタロ・マルティネスが3点目
試合終了が迫る120分+1分、ラウタロ・マルティネスが追加点を挙げた。85分にロドリゴ・デ・パウルとの交代で投入されていたラウタロは、延長戦の最後に結果を残し、3-1という最終スコアを完成させた。
このゴールによって、スイスが土壇場で同点に追いつきPK戦へ持ち込む可能性はなくなった。マック・アリスターのセットプレーから始まった試合は、アルバレスの勝ち越しとラウタロの追加点によって決着した。
【退場判定とVARの問題】エンボロの退場は試合後に再検証された
この試合を語るうえで避けて通れないのが、72分のブレール・エンボロの退場だ。エンボロは前半44分に警告を受けていた。後半、レアンドロ・パレデスとの競り合いをめぐって主審は当初パレデスにイエローカードを提示したが、VAR確認後にその警告を取り消し、エンボロにシミュレーションによる警告を出した。すでに警告を受けていたエンボロは2枚目のイエローカードとなり、退場処分を受けた。
この判定によってスイスは残り時間を10人で戦うことになった。アルゼンチンは数的優位を得て攻勢を強めたものの、スイスは90分終了まで追加失点を許さなかった。したがって、退場が試合に大きな影響を与えたことと、退場直後にアルゼンチンがすぐ勝ち越したわけではないことは、分けて理解する必要がある。
さらに重要なのは、試合後の検証だ。ロイター通信が2026年7月28日に報じたIFABの説明によると、今回のVAR運用は競技規則上適切ではなかった。VARは誤った選手にカードが出された場合の「人違い」を訂正するために介入できるが、2枚目の警告ではないイエローカードの対象となる反則そのものを映像で見直し、判定を変更することは認められていないと整理された。
つまり、この試合ではスイスが実際に退場者を出し、その後の延長戦を10人で戦った一方で、退場につながったVARの適用方法には後日、規則上の問題が指摘された。試合結果の3-1と、審判手続きの適否は別の論点だ。試合を正確に振り返るには、当日の判定だけでなく、後日のIFABの説明も押さえておく必要がある。
【アルゼンチン代表のスタメンと選手交代】延長戦を見据えた投入策
アルゼンチンは4-1-3-2を基本とする布陣で試合を開始した。メッシとアルバレスを前線に置き、マック・アリスター、エンソ・フェルナンデス、デ・パウルらが中盤で攻撃を支える構成だった。スイスは4-2-3-1で、ジャカとフロイラーを中心に中盤を形成し、前線のエンボロとエンドイェが攻撃の起点となった。
アルゼンチン代表の先発メンバーは、GKエミリアーノ・マルティネス、DFナウエル・モリーナ、クリスティアン・ロメロ、リサンドロ・マルティネス、ニコラス・タグリアフィコ、MFレアンドロ・パレデス、ロドリゴ・デ・パウル、エンソ・フェルナンデス、アレクシス・マック・アリスター、FWフリアン・アルバレス、リオネル・メッシ。スイスはGKグレゴール・コベル、DFニコ・エルベディ、マヌエル・アカンジ、リカルド・ロドリゲス、MFデニス・ザカリア、グラニト・ジャカ、レモ・フロイラー、ファビアン・リーダー、ジブリル・ソウ、ダン・エンドイェ、FWブレール・エンボロが先発した。
アルゼンチンの交代では、78分にニコラス・ゴンサレス、85分にゴンサロ・モンティエルとラウタロ・マルティネス、91分にティアゴ・アルマダが投入された。延長戦では106分にニコラス・オタメンディ、110分にホセ・マヌエル・ロペスが出場。特にロペスはアルバレスの決勝点をアシストし、交代策が直接的な結果につながった。
スイスも86分にジキ・アムドゥニ、ミロ・ムハイム、シルバン・ウィドマーを投入し、90分+5分にはエライ・コメルト、96分にはアルドン・ジャシャリ、115分にはルベン・バルガスを送り出した。退場後は守備の再編と選手の消耗への対応が必要となり、延長戦でも交代を使って戦い続けたが、最後までアルゼンチンの攻撃を封じることはできなかった。
【試合分析と歴代対戦成績】アルゼンチンは何で勝ち切ったのか
試合データを見ると、アルゼンチンはボール支配率59%、枠内シュート7本、コーナーキック8本を記録した。スイスは支配率41%、枠内シュート5本、コーナーキック2本。ファウル数はアルゼンチン14、スイス18だった。ボールを保持して試合を組み立てるアルゼンチンに対し、スイスは少ない攻撃機会からゴールを狙う展開となった。
ただし、支配率の差だけで試合内容を説明することはできない。スイスはエンボロが相手守備の背後を突く場面を作り、GKエミリアーノ・マルティネスの対応を引き出した。後半にはエンドイェが同点ゴールを決め、試合を一時は振り出しに戻している。アルゼンチンが優勢だった時間帯があっても、90分で勝負を決められなかった点は見逃せない。
勝敗を分けた要因は、主に3つある。第一に、メッシのセットプレーから先制点を奪ったこと。第二に、退場後もスイスの守備が長く持ちこたえたため、アルゼンチンは延長戦でも攻撃を続ける必要があったこと。第三に、途中出場のロペスがアルバレスの得点をアシストし、ラウタロも終盤に追加点を挙げたことだ。選手層と交代選手の働きが、最後の局面で結果につながった。
アルゼンチン代表対スイス代表の歴代対戦成績では、2026年の試合を含め、確認できる8試合でアルゼンチンが6勝2分け、スイスは未勝利となっている。ワールドカップでは1966年のグループステージでアルゼンチンが2-0、2014年のラウンド16では延長戦の末に1-0で勝利し、今回の2026年準々決勝でも3-1で勝ち上がった。過去の対戦記録でもアルゼンチンが優位を維持している。
一方で、歴代対戦成績が一方的だからといって、今回の試合も簡単な勝利だったわけではない。スイスは同点に追いつき、数的不利になった後も90分を耐えた。最終スコアだけでは見えにくい粘り強さと、延長戦で勝負を決めたアルゼンチンの選手層。その両面を捉えることが、この試合を評価するうえでのポイントとなる。
【サッカーアルゼンチン代表対スイス代表試合経過】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:アルゼンチン対スイスの試合結果は何対何でしたか?
A1:2026年FIFAワールドカップ準々決勝は、アルゼンチンが延長戦の末にスイスを3-1で破りました。アルゼンチンの得点者はマック・アリスター、アルバレス、ラウタロ・マルティネスで、スイスはエンドイェが1得点を挙げました。
Q2:アルゼンチン対スイスのゴールは何分に決まりましたか?
A2:マック・アリスターが10分、エンドイェが67分、アルバレスが112分、ラウタロ・マルティネスが120分+1分です。アルゼンチンは先制後に追いつかれましたが、延長後半に2点を追加して勝利しました。
Q3:スイス代表の退場者は誰ですか?
A3:ブレール・エンボロです。前半44分に警告を受け、72分に2枚目のイエローカードで退場しました。ただし、試合後の2026年7月28日、IFABは今回のVAR運用が競技規則上適切ではなかったと説明しています。退場の事実と、その判定手続きに対する後日の評価は区別して理解する必要があります。
まとめ:3-1のスコアだけでは見えない勝敗の分岐点
2026年W杯準々決勝のアルゼンチン代表対スイス代表は、マック・アリスターの先制、エンドイェの同点ゴール、エンボロの退場、そしてアルバレスとラウタロ・マルティネスの延長戦での得点によって、3-1で決着した。アルゼンチンはボール支配と選手交代を生かして準決勝進出を決めた一方、スイスも同点に追いつき、数的不利のなかで延長戦まで粘りを見せた。
この試合を振り返る際に押さえたいのは、得点者と時間だけではない。退場判定が試合展開に影響を及ぼしたこと、そしてIFABが後日VAR運用の問題点を説明したことも重要な背景だ。試合結果、当日の出来事、後日の規則上の評価を分けて見ることで、単なるハイライトでは分からない一戦の全貌が理解できる。
アルゼンチンはこの勝利で準決勝へ進み、イングランドとの対戦に臨むことになった。延長戦まで戦い抜いた経験と、途中出場の選手が決定的な仕事を果たした事実は、トーナメント終盤の戦いを考えるうえでも注目すべきポイントとなる。
主な参照資料: FIFA公式試合レポート、Jリーグ公式試合データ、11v11の歴代対戦記録、ロイター通信によるIFABのVAR運用に関する報道。 (出典: サッカーアルゼンチン代表 対 スイス代表 試合経過(Yahoo!ニュース))